楽しかった

永遠に続くことなんてあるはずもないのに、いや永遠なんてもともと思いもしなかった、そんな口に出すのも恥ずかしい、どことなく物憂げな観念を頭のどこにもよぎらせることなく、それでいてやっぱりずっとずっと今のままのような、ぼんやり膨らんだ時間感覚の中で、わたしが怠惰にい続けることを許すも許さないも、それはあなた次第なのだ、ということでは、決してない。
わたしはきっと何も選んでいないし、ここには何の契約もなかった。劇症じゃなく、あるのは鈍い死に様とも言えない透明に拡散するような経験だけで、それは今でも限りがないように薄く平べったく引き延ばされていく。
竹富の地元の子からメイドさんまで、色々な姿かたちを思い出す。それでもあなたのことは1パーセントも知らない、そして、これからはもっともっと知らなくなっていく。けれど、時々こうやって記憶をイメージを反復することで、別に何を補うでもなく、ただ感傷にひたるでもなく、何とも言い得ず、じゃあ一体これは何なのだろうか。あなたのことを少し考えて、勝手にイメージを押し付けたり読み取ったりするに悪びれず、返す返すもわたしの人間があなたのどこかに引っかかって今ここまできたわけで、ヘラヘラ笑うあなたにわたしも思わずヘラヘラ笑ってしまう、ただただ他愛なくそれだけのこと。そしてちょっとした特別なこと。