春なのにね

ゲテモノ好きな俺だけど。
美勇伝のビはVじゃなくてBなんだぞ、という作品。B級のB。
A面、低音の要素がほとんど目立たない。シンセベースがオケの中心。コンサートで触れる音像とは全く異なる。人々が吸収しても、ドンドンパンパンだからな、会場は。臨場感がこの曲には大事だった。それもけばけばしいまでの作りこまれた臨場感。まぁCDで完結させようなどと作り手は露にも思ってないだろうから。
カップリングの方、Aメロ最後の旋律は♂ぽくない。

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歌い手美勇伝のB級感なんて今更ことあげする必要はない。どうやってもそこにいっちゃう必然だろう。それで、♂プロダクションにおいては「飽き」というファクターがとてもシリアスに大きな比重を占める、という推測が間違いでないなら、何とか彼がもしくは彼らが飽きないように、美勇伝のその本質的なB級をどんどん多方面で開花展開させていけばいいんじゃなかろうか。作り手は遊び手で美勇伝をB級に遊ぶ、と。そういう体力が生産者と消費者にあるのかは、とりあえず置いておくとして。ただB級ってのをばれさせたらダメだよ、きっと。見てください!B級でしょ!どうですか?じゃダメだ。一所懸命やりました、でもB級でした、みたいなのがいいはずだ。というか、現にどうしようもなくそうなってる。
そこでヲタ心理としてはアンビヴァレンツに陥る。面白いぞ、というポップな消費の心理と、あああ君達、そこはダメです、それはやっちゃダメです、という哀惜みたいな感情の背反を同時に経験、と。例えば、梨華ちゃんがB級ってのはほんとありえんと思う。あんなゴージャスでべっぴんでプロフェッショナルな女のコが宿命的にB級であるという様が、うちふるえさせてくれる。