児ポトラップ2/サンタフェ買いに行きましょう

はてなでも、対象はそれぞれ違ったけど最近議論ありましたね。それら論の展開全部を追えてないのだけれど。人権侵害の文物創作物あらゆる表現は法規制されるべきという主張に、表現の権利、自由がどう絡むか切り結ぶか、とまとめると、いわば双方理念的な言い方であることから極端と見うるので、当の議論における現実的な問題のニュアンスをかなりの程度取りこぼしてるかもしれないけれど。

http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51482392.html
児ポ法改正の発言の人の記事
http://www.hanashiyasuhiro.com/modules/news/article.php?storyid=192
「子どもを守る」「子どもは社会の宝」とある。全体的には当たり前なのか多分に政治的な主張の構えをその内容を読めるけれど、対案が野党側から出てきたので、議論を発展的にすすめることができるのではないかという展望。

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現実的にこの法律改正成立したらどんな風に運営されることになるのか、と。対象物の単純所持規制を実現することの困難を極めるだろうこと、その非実現性は、所持者からしたら、最初のリンクにあるとおりで、これで改正案通るなら、もとより表現の権利、自由以前の、言うならそれらとは縁切った一方的な宣告と見られても仕方ないんじゃないかと。サンタフェ持っている人いらっしゃいますか。ぼくは持っていませんが、ハロプロ写真集は持っててそれはアウトになりうるかもね。や、でも、何がどうアウトなのかい?と。ピンとこない。程度、量の問題なのかな。まあまずやはり主観の感受の多様を想定したうえで一律に対象の有無でそれらを判定できるのか、ってことに思いをいたすよなあ。件の改正案が実効性の伴わない名目的予防的なものですめばいいけど当然そんなわけもなく鼻息荒くて、繰り返すに一には依然対象判定の恣意性に関する疑義もまぬかれないのにただただごり押しされてくとなると、ゆくゆくは警察国家的な統治への発展なんて陰謀へと想像妄想が膨らんでいくなんてことも。ひゃー。

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以前自分で考えたことを読み返したのだけど
児ポトラップ - 女のコファシズム−あふたーあうしゅびっつ
力点置くなら、二つ、それら表現物の市場がどれぐらいの規模かわからないけれどそれなりに開発されているだろうことと、そういう表現物が私たちの感受性、欲望として少なからず内面化されていること。これらは決定的なものとして無視できないんじゃないか。規制では排除できないもの、少なくともすぐにどうこうはできないものが、規制されることでどのような形をとるのか、とってしまうのか。結果的にその行く先が更なる人権侵害を再生産しうる、という想像はそんなに困難でない。こういう風な事態の矛盾(といえるか)の刷り合わせ、棲み分けには、きっと時間がかかる。「子どもを守る」「子どもは社会の宝」であることに反対なのではない。性的に人権侵害的に扱われる少なくない子どもたちが存在している。そういう価値が考え方が、あるいは事案があることは大雑把ながらも知っているし、それらの社会的な共有への議論を積み重ねていくことの意味は大いにあるだろう。けれど、それらがもうコンセンサスとして、あるいは社会構成員、国民の個々の内面に規範的なものとしてあると想像されあまつさえ前提とされでもしているなら、それは楽観的に過ぎるだろうし、誤認。まあそんな風には思ってないからこそのこの改正案ということだろうけれど。うーんでも解散選挙あるとして、何か色んな思惑がひしめきあってるのですよね。きっとそれら思惑がこの改正案提出あるいは論議にも反映されているのだろうし。判断できないな。
参照
「児童ポルノ単純所持」と表現の自由・内心の自由について - 保坂展人のどこどこ日記
『Santa Fe』を1年間で処分すべしとする与党案に驚く - 保坂展人のどこどこ日記