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情報宇宙論

情報宇宙論

書き下ろし含め初期の著作集。コンピュータ・インターネット・デジタルテクノロジーについて予見的。メディア-情報による、身体の拡張拡大。情報論と身体論の交錯から始まるような、コスモロジー。前に読んだ「哲学問題としてのテクノロジー」にもあったモチーフでもあったところの、技術、芸術などのテクネーの契機がここでも開示されてる。身体としての自己であり人間なのだけれど、未曾有の情報量が主体としての我々を積極消極問わず、どう変質させていくか。昔はよかった、なんて悠長なこと言えない、個そして集団の生を司るかのような、情報技術。ポジティブな思想を特に感じるけれど、ただただ楽観的であるわけではない。17年前の著作に加えたいのは、コミュニケーションの協同、情報としての他者、共同体、ネット空間におけるそれらなど。PCモニタは小さな窓なんだけど無辺際な情報空間に開かれている。そこにおける他者とは?他者も自己を形成する重大な契機であることは、コミュニケーションテクノロジーのコスモス/カオスの時代に、決定的になるのではないか?
次これ読んでる。
情報と生命―脳・コンピュータ・宇宙 (ワードマップ) (ワードマップ)

情報と生命―脳・コンピュータ・宇宙 (ワードマップ) (ワードマップ)

こっちは開放系であるところの生命としての自己、人間が主題ぽいが、上記著作などに通ずる同じ大きなテーマの別側面か。
ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環

ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環

のオマージュぽくもある。
あと、マーク・トウェインの晩年の作品にスポットあてたりしてる。
人間とは何か (岩波文庫)

人間とは何か (岩波文庫)

不思議な少年 (岩波文庫)

不思議な少年 (岩波文庫)

触発されて後者を読み始めた。面白い。