yomayoma2006-05-07

考え考え言葉を慎重に重ねていく
そんなこんこんの話し方が好きさ。

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以下は決してこんこんの話ではないよ。

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国民的アイドルグループに所属して、劣等生のレッテルを貼られるも、ゆっくりゆっくりその成長を、彼女が内に持っているものを見せてくれた女のコがいる。彼女は今日19歳になるのだけれど、この夏に学業のため、そのアイドルとしての活動を終えるらしいんだ。それでさ、それって本当に凄いことじゃないか?そこには何か毅然とした人間の意志とでも呼びたいものがあるように思える。人間の可能性について。
宇宙はやはりおっつけ途方も無く拡がっていくだろう。時間は止まらない。今日19歳になった女のコもいつかきっと年をとるんだ。そして可能性は少しずつ無くなっていく。このまま彼女がアイドルを続けたとしたら、一体どうなるのか、わからない。どういう可能性があるのかわからない。それは未来のことでまだ誰の責任でもないから。たとえ、大きなこぼれそうな黒い瞳を誇って、ほっぺたを、プロポーションを、要は彼女であることを、時空間にあしあと付けていくことは容易に想像できたとしても。そしてそれはとても素晴らしいことであるだろうとしても。
世界をそれ自体としてただただ認識することはとても難しい。それはおよそ誰にも可能ではないといってもいい。勿論彼女にもそうなんだ。くどい話だけど、誰にも明日のことはわからない。でも、それでも、人は意志するだろう。認識と価値付けの臨界にある意志。たくさんの次元、考え方において、個人の意志は酷薄に否定される。それでも、人は意志するだろう。
そして彼女は意志する。意志してアイドルであることを卒業する。19歳の女のコが一つの大きな可能性を意志して消去する。他の誰でもなかった彼女はもっともっと先鋭に他の誰でもない彼女になる。意志は責任で、責任は倫理的問題だ。

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これは一般的なお話さ。一般的なお話をおしなべて一般的に語ろうとした。特殊ではない。
 
19歳の紺野あさ美に幸あれかし!