1位 DAYS /亀井絵里
これは非常にショッキングでした。
度を過ぎた亀子の萌えパワーは受け止めるに重過ぎました。
「萌え」はそれ固有の文化的背景を出自とする概念であるだろう。
明確にではないにしても、「かわいい」とはやはり異なる。
新しい感受だし新しいシニフィアンである。それでいて高度に文化的でしょ。
ああ「萌え」の起源論を繰り広げるにはいささか知識に欠ける筆者です。
ぼんやりですね。しかしともかくそれは確かに広く享受されることとなった。
人口に膾炙したとまでいえばしっくりこないかもしれないけれど
それでも社会的一般的な認知度の向上はそれなりのものであるでしょう。
そんな中、ハロプロがそれに参与するのは極めて限定された
部分としてであると考えていた。イズムとしての「ハロプロ」において
即物的な「萌え」は決して本来的ではない。広く「萌え」一般は物語に
吸収されこそすれ、その逆はないだろう。
 
はたしてフタを開けてみて仰天。
亀子のこの写真集は見事にまたあっさりと
その考えを破壊しちゃったと感じました。
分水嶺を鮮やかに越えた亀子。亀子決壊。
 
自分の心的バイオリズムの問題もあったけどなぁ。
亀子コンプレックスです。
manic "亀子" depression!
 
勿論「物語」が完全に打倒された、なんてわけではありません。
あしからず。
ただしこれだけは言いたい。
 
「萌え」の瞬発力は「物語」の持続力を脅かす。

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