楽曲大賞の続き。

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2位はSEXY BOY 〜そよ風に寄り添って〜/モーニング娘。
 
ギター中心にユイチさんのアレンジがご機嫌すぎ。この人はほんと気の利いたアレンジフレーズを惜しみなく編み出すなぁ。そういうツボを作って、それを核にしつつ、ファッションをファッションとして押さえてくるし。いいギタリストでもあると思う。鈴木俊介とはまた別の意味で。しかし諭一さん、過去にシンガーソングライターだったとは!
この曲はセルフパロディなのかなと思ったりした。あえて娘。ぽい曲を、娘。ぽさを、確信的に遂行したというような。といっても大げさなものではない。それは例えば馬鹿っぽさだし、お祭りだし、女の子たちの集団パフォーマンスの雛形だし、刹那的だし、と色々なレベルで言われる。一瞬であるにせよ物語、文脈を飛び越えて、忘れさせてしまうようなもの。とりわけこの曲についてだけ言えることでもないけど。でも「セクシーウエウエ」ですよ。すごいよこれは。あ、石川、次のシングルの衣装、意表をついてボディペインティングやからよろしく、ってつんくさんに言われた時でも「セクシーウエウエ!」ってやれば気が静まるといったような魔法のおまじないですよ。三好は意表をついて下半身だけモザイクね、岡田は逆に意表をついて全身うさぎの着ぐるみやからダイジョウブって言われても我慢できそう。我慢て。
しかし「娘。ぽさ」とは改めて何だろうか。「娘。ぽい楽曲」ってのは何となくだが強固にみんなに共有されてるように思える。それはある部分で望まれてるし、安心だ。じゃあそんな「娘。ぽさ」はひとまず置いて、娘。の音楽に積極的に何を求めるのか?なんてのは大時代的な問いだろうか?ハロプロひいては娘。にしかできない音楽って確実にあるとやっぱり思う。アンチなんだよ、ハロプロは。何に対してかはわからないけれど。そういうの一方的に背負わせたらかわいそうかもしれない。エゴイズム。イデオロギーで彼女たちを汚染すべからず、なんちゃって。だし、発想がいわゆる中2病的かな。という自意識がもうポップ(交換可能的)でないような気もするが。ハロプロはパンク?反体制?いやつんくのいうロックか?しかしつんくのロックは周知の通り実に難解だ。それはattitudeであり、思想であり、ジャンルであり、反語の文法であり、、、「歩いてる」はロックだ、と言われればやっぱりそう言える気もする。つんく流ロック的解釈。いや本人がそう言ってるかどうかは知らない。
さて、ともあれ、メンバーの顔は断然しっかり見えるようになった。ドリームモーニング娘。ってのが去年だったっけ。神話の終章みたいな。今の娘。たちの顔は、イコンではなくて、実像だし素顔だ。シャーマンばりの化粧はしていたとしても。そしてそのことに何ら気負いなんてないだろう、というかそれ以前にそんな意識なんてしてないだろうから。すごく自然体の「娘。」。そんな「娘。」と「そのメンバー」は対称である。全てが等身大。1/1スケール。これはまさに僕がヲタであるという、それ以上でもそれ以下でもない、ただただその告白にしか過ぎないのかもしれない。うお何の話だ。

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一つ書き忘れた、セクシーボーイってつんくのことですよ!
今年はご結婚おめでとうございました。