2nd ~染みわたる想い~

2nd ~染みわたる想い~

1.学生時代
8分のシンセベースビートが気持ちいい
爽やかミドルチューン。
導入部などの台詞が気恥ずかしい?
そういうのをなっちは包容する。
2.恋の花
既発曲。作家の色の強さ。
いや曲自体は、いちいちうまいよなって思ったりするんだけど。
アレンジも。
でも洗練されすぎてて、なっちと並行な関係っていうか。
そうなっちは鈍臭いのだよ。
いやでもなんか好きになってきた。どないやねん、と。
3.F.O.
うわ、サビとか♂パワー全開だよね。
メラメラですぞ!メラメラですぞ!
なっち歌唱スタイルの一。
シャープなっち。
4.夕暮れ作戦会議
開口ディストーションギター。
これも8分強調ミドルチューン。
5.夢ならば
既発曲。
6.日曜日 What’s Going On?
♂となっちの掛け合い。悔しい。
「日曜日 What’s Going On?」婚はやめてくれ。
ヒップホップのノリでYO。
7.東京みちくさ
「ふるさと」の言及があったが
姉妹的な位置づけか。
牧歌のリコーダー。
なっちのファルセットは
さくら組の頃から何も変わらない心地よさ。
8.だって生きてかなくちゃ
既発曲。
9.エレベーター二人ぽっち
曲の構成が面白い。
Bメロが擬態。サビっぽくふるまう。
これは一つの解釈だ。
解釈の多重を許す構成だ。
A−A’−B−Cでサビなしと考えるか。
A−B−サビ−Cとか色々。
10.恋のテレフォンGOAL
既発曲。
11.ちょっとずつね。
しっとりミドル−スローテンポバラード。
12.エンディング
演者なっち!
なっちの演技性は
彼女の自然だからな。

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なっちへの特殊な感情移入は
あなた色」コンサ以来だからそんなに長くない。
 
なっちは唄がどうしようもなく好きなんだと思う。
そして両想い。
唄一般と相思相愛なのは幸せで
そんななっちのハピネスに触れる喜びがある。
 
彼女は決して技巧的な歌い手ではない。
そしておよそあらゆる意味で器用ではない。
でもそれは全く問題でない。
これはアイドル安倍なつみアドヴァンテージ
ハンディキャップか。諸刃であるのだろう。
彼女はこれからどうなっていくのか。
 
不器用ついでで言えば
「学生」「友達」「恋愛」「仲間」といった概念の手触りが
なっちフィルターで変質するのを確認できる。
彼女の不器用、鈍臭さ、イモ
それと裏腹な純粋さ
それはあまりにも純粋だからこのご時勢
却って敵愾心を煽るかもしれない、が
そういうものを彼女は長年かけて外的にも内的にも
培ってきたわけだ。
 
雑誌などのインタビューを幾つか読んだ。
♂の全曲シングル化可能という意も
まあうなづける。
なっちの意欲の高さがそれらに即応してる。
コンサートはどうなるのだっけか。
バンド化とかないかなあ、なんて思ったり。
 
いい「ハロプロ」アルバムでした(皮肉でない)。